さみfulldays♪

さみ日常雑感食べたものの話

機械仕掛けの騎士 番外編

 

主人からの密命。
「彼女の誇りを奪いなさい」

どういう意味か、解りかねた。
しかし徐々に、主人の意図するところが解ってきた。理解してしまった。

「騎士としての誇り、人としての誇り。全てを奪ってしまいなさい。彼女が正気に戻ったとき、何があったかを覚えていれば、彼女は生きていられないでしょう」
つまり。
彼女に傷を付けろと言っているのだ。
物理的に傷害せよと言っているのではない。
彼女自身の重みで、彼女そのものが崩壊してしまうような傷を。

メタナイトボーグと呼ばれる型は、自分だけではない。
自分が躊躇い続けていれば、純粋に命令に従うだけの「マシーン」が放たれる。
そうすれば、本当に彼女は……

「アリア」
彼女を守らなければ。
直感的にそう感じた。だが、背立した思考が彼を苦しめる。
敵勢力の娘に肩入れするのはなぜだ。
そんな自分は、すでにカンパニーから離反しているのではないのか。
主人を裏切っているのではないのか?自分は誰の騎士なのだ。主人か、アリアか?

そう、自分は主人に使えるメタナイトボーグ、M-71105だ。
ただ、ミストレスの命令といえど、私にはあの娘を理不尽に傷つけることなどできない。
どうにかして、あの娘を実の兄の元に返してやらなければ。
その上で、私が殺す。


(番外編。※本編とはリンクしません)