さみfulldays♪

さみ日常雑感食べたものの話

ももメタのクリスマス(仮題・前哨戦)


ばーん!!
「兄上ー!!」
扉を勢いよく開けて現れた妹に、メタナイトはチョコレートチップクッキーを片手に飲んでいたコーヒーを若干仮面の中に吹き出した。
「な…何だ」
行儀の悪さを叱る前に、あまりのことに彼は放心するしかなかった。

普段はこんな風ではないのだが。
妹は興奮した様子で何か叫んでいる。
「ジゼンジギョー!ジゼンジギョーなのです!!」
「何を…言っているんだ、お前は」
訳がわからず、妹に聞き返すと、彼女は漸く意味のある言葉を発した。
「今年もやるのです。『ももメタちゃんの聖者の行進大作戦!』

兄上にも、協力してほしいのです。スポンサーとして!」
要するに、彼女が昨年から任意でやっている、聖夜祭の夜に軍団内の子供たちにプレゼントを配るから、資金面で協力しろということらしい。
メタナイツも少なからず被害にあい…もとい、協力しているという。

「兄上は軍団のトップに立つお方。軍団の未来を担う子供たちのために、何を一肌脱がないことがありましょうか!」
なにやらカラフルな布を継ぎ接ぎした巨大な袋を片手に引きずり、机の前で迫ってくるのでメタナイトは両手で妹を押し戻した。
「分かった。わかったから、静かに本を読ませてくれ」

資金面での協力を約束し、ようやく彼女を立ち去らせたが、噴いたコーヒーで濡れた本の紙面は戻らないままだ。
(まあ、行儀の悪さは私も同じか)
自分には見えなかった軍団の一部分を、妹は見ている。彼女を通じなければ知ることもなかっただろう。
予算はとても出せないが、私的な協力ぐらいならと、メタナイトは気分を切り変え、仮面を外して顔と仮面を拭き、元の読書へと戻った。

(終)