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さみfulldays♪

さみ日常雑感食べたものの話

「あのこがいない」

星のカービィ

 

きょうも、あのこはいない。
前はデデデの城に遊びに来る度にいつもいたのに、ある日、いなくなってしまった。

最初のうち、彼女のゆくえを聞くと、ワドルディは言っていた。
「モモちゃんはお家に帰ったんだよ。」
「病気になったんだって。でも、きっと帰ってくるよ!モモちゃんだもん!」

でも、いくら待っても帰ってこない。
気がついたら、雪がふってて、春になって、夏が来て、秋が来て、また雪が降りはじめた。
今日もカービィはあの子を探す。
いないのはわかってる、なんて思わない。
「あしたはあしたのかぜがふく」
それが彼の座右の銘だ。昨日いなくても、今日はいるかも。今日いなくても、明日はいるかも!
デデデ城に来る度、彼はそう考えるのだ。そして今日は、ワドルディたちやその子と、何をして遊ぶか考えているのだ。

そして、今日も、城のどこにもいなかった。

そのうち、ワドルディは「その話はもうしないで」というようになった。
それでも尋ねると、
「もういいってば!もう、その話はききたくないよ!」
そう、怒り出すようになってしまった。

デデデだいおうも「わからない」っていうし、
ワドルディはモモがきらいになったのかな?
どうしてきらいになったんだろう?きゅうにいなくなったから?
どうして、だれもモモがどこにいるかしらないし、さがしにもいかないんだろう?
おかしいよ。
ぼくはモモがすきだから、ここにいないのならさがしにいく。でもどこへ?
……そうだ、モモのおにいさんのメタナイトなら、モモがどこにいるかしってる!
ぜったいにしってるはず!

厚い、黒い雲がたちこめていた。
クラッコでも出てきそうだ。
メタナイトが拠点にしている場所を、カービィは知らなかったが、どうやら彼を、星そのものの力がその場所へと導いているようだった。
城を出てからひたすら走り、歩いた。
メタナイトがいる気がする」、ただそれだけで、彼はメタナイトの元にたどり着いたのだ。

そして彼はいた。切り立った、草の満ちた、崖の先。
厚く重い雲に目を寄せ、彼はマントを硬く閉じて立っていた。
「ぽよ!」
聞き覚えのある声。
彼は黒い空を背にし、振り返った。
「貴様か。…何用だ。」
彼は呟くように言った。頑なながらも、その声に敵意は感じられなかった。
「…ぽ、ぽよぅ」
「何だ」
カービィはなにかを戸惑うようにおずおずと尋ねる。
戦艦の中で自分と対峙した、あの剣呑で、強い意思を宿し自分を見上げる、記憶の中のあの顔からは、とても考えられない姿だった。
カービィは更に自分とメタナイトを丸い手で交互に指し、何事かを訴えようとした。
「ぱゆ!ぱゆぅ!」
「何を言っているのかわからない」
「ぱゆ、ぱゆぇ……モ、」
「モモ」
彼の口は、はっきりとそう言った。
「モモ……か」
「私の妹は死んだ。もういない。」
彼は容赦なく、カービィに事実を告げた。
「わたしの妹が生きていた時、世話にな……、妹とは、友達でいてくれたそうだな。
彼女もきっと、君と友達でいて、幸せだったと思う。」
「ありがとう、カービィ
「ぽよぉ……」
カービィは悲しげに、メタナイトを見やった。
「また会おう、カービィ
メタナイトは厚雲の空に向き直り、元の姿に戻った。
それきり彼は、動くことは無かった。

メタナイトは「モモは、もういない」といった。
だけどメタナイトは、モモをさがしてそういってるのかな?
モモ、いったいどこにいるんだろう?ポップスターのどこかで、かくれんぼしてるのかな?それとも、メタナイトみたいに「しゅぎょうのたび」に出ていて、いまはとおくにいるけど、きっといつかかえってくるんだ。
だけど、メタナイトは……

「もう会えない」

ついに彼も、そのことを理解してしまった。
彼は身をもって知っている。
「いなくなる」のがどういうことか。
モモは、「きえちゃった」んだ。
涙が溢れ出した。
モモにはもう会えない。
だって、「きえちゃった」から。
声を聞くことも、顔を見ることも、一緒に遊んだり、おやつを食べたり、カラオケもできない。
でもそんなことより。
モモが自分のそばに、いない。とにかく、それが悲しくて、悲しくて、辛くて、仕方がない。モモに会えない。これからも、ずっと。いつまでも。モモはもう、ちかくに、いない。ずうっと。
モモ。あいたいよ。モモがおしろにいないとさびしいよ。モモ。

こんな事は、始めてかもしれない。
カービィの泣き声がカラフルな、城の通路に響き渡っている。
それはただ通路に反響し、木霊するだけだった。モモとカラオケしたときは、城が全壊したというのに。
いつしか、ワドルディも柱の陰に隠れて泣いていた。
体を震わせて、彼女のいない苦しみに耐えていた。

「クソッ」
彼は知らずうちに、彼らしくない、また騎士らしくない、悪態をついていた。
カービィが去った後、凄まじく、カミナリが鳴り始めた。クラッコ一族が今日はとても、元気なのだろう。
一族に伝わる遺伝の病。限られた者に発病し、まず助からない。
少なくとも彼らの持つ、あるいはこの星の科学水準では、彼女を救う方法はなかった。
医療水準の高い、別の星に妹を預けるか……それも考えた。
しかし彼女は泣いて、それを拒否した。
「絶対にイヤ」と。
「お兄様、お願い。助からなくたっていい。どうか、わたしを、ひとりぼっちにしないで」
自分のマントにしがみつき、号泣する彼女に、更に過酷な仕打ちなど、できなかった。
彼女はある日死んだ。「体調がいい」と水兵帽のワドルディを連れて庭園に散歩に出かけ、その奥にある青い草と白い花の上に横になった。そしてそこで眠り、それきり、目を覚ますことはなかった。
何をしたとしても、きっと後悔しか出てくるまい。
だが、彼女にとっては、救いになるのだろうか。
白い雲が伸びる晴れやかな青い空の下、白い、名も無きやわらかな花の中に桃色のはかない羽を伸ばし、安らかに横たわる彼女は、
この星の大地に、「祝福」すらされているようだったのだ……
愛するポップスターの大地で彼女は眠り、
星の大地に命を抱かれながら、彼女は逝ったのだ。
アックスナイトの急を告げる険しい声と、帽子を取り、号泣しながらそれを告げるワドルディにより、彼はそれを知った。

「お兄様、おねがいがあります」
もう見る陰もない、弱々しい姿でベッドに横たわりながら、彼女は言った。
「何だ。アイスクリームが食べたいのか」
少しだけ、穏やかな口調でいう兄に、メアリリーは微笑を浮かべた。
「はい。アイスクリームも食べたいのですけど、その前に」
「ぼくがいなくなったら、みんなに、この手紙をとどけてください」
一つ一つに可愛らしい小鳥や、花の絵が書かれた手作りのシールがしてある。たくさんの封筒の束。失われてゆく体の力を振り絞り、彼女はずっと、友人達に向けて手紙を書き続けていたのだ。
「それから、もうひとつ」
メアリリーは両手で兄の片の手を包んだ。
「どうかプププランドのみんなと、仲良くしてください。いろんな子がいるけど、みんな、やさしくて、いい子達ばかりです。そして兄上は賢くて、強く、優しいお方です。本当は、プププランドの人々を心配する優しい兄上はみんなと、力を合わせることができるお人です。ぼくはそう信じています」
彼女の願い。
自分がプププランドの住人を傷つけることを厭い、自らの命を投げ出してまで自分を止めようとした妹。
怒りで自分を追いかけてきた彼女を突き放したとき、彼女は言った。
「力でみんなを抑えなくても、兄上には、みんなを導いてゆく力があります。ぼくは兄上が、ほんとうはみんなの事を考える、やさしい人だと知っています。兄上と、生まれた時からずっと一緒にいたぼくですから」
その言葉を忘れたら、今度こそ彼女は、本当に「死んでしまう」。
命を賭して、妹は、自分に考え、やり直す機会をくれたのだ。
雨に撃たれた体は、ただひたすらに、冷たい。だけど心は、煮えたぎった岩流のように、熱かった。

それから幾重かたった時、青い快晴の空の日。カービィが気まぐれにデデデ城にいくと、自分に手紙がきたと、バンダナのワドルディが渡してくれた。

大きな星のシールが貼ってあった。
開くと丸っこい文字。
「ぷにぷにちゃん。
またみんなで、カラオケしましょう。それから、おやつをたべましょうね!」
「ぽよよーい!」
カービィの目が見開かれ、きらきらと輝いた。開いた封筒と便箋を掲げると、ぴょんぴょんと、大きなスキップをしてどこまでもつづく草原と丘の方に向かっていった。
やっぱり、モモはいる!
おてがみがきたんだもの!
いまはあえなくても、とおいところにいても、またいつかあえる!
だから、ぼくはまいにちゴハンをたべて、おひるねしながら、モモがかえってくるのをずっとまってるよ。

そしてメアリリーからの最期の手紙を受け取った仲良しのワドルディは、そっとその手紙を封筒にしまい、大事そうに抱きしめた。
「わどわどちゃん。
元気になったら、またきみにあいたいです。今度は、デートをしましょうね。
ぼくは、うーんと、おめかししちゃいますから!」
便箋には、白いリボンとドレスでおめかしをしたピンク色の丸い女の子と、赤い大きなマントを纏った、ワドルディの絵が描かれていた。

「ケーキのたべかた」(カービィとワドとモモ)

星のカービィ

 

モモちゃんが、イチゴのタルトを運んできた。
僕たちのきょうのおやつ。
1個は大王様の。そしてもう1個は、ぼくたちの。
今日はモモちゃんがおやつ当番だった。モモちゃんがつくるピーチパイやタルトは、きらきらしててきれいで、そしてとてもおいしいんだ。
「おまたせ~、なのです!」
両方の肩当てに赤いリボンをつけ、ふりふりとしたまっ白なレースのフリルのついたピンクとイエローのグラデーションになったマントを纏った、いつもの格好のモモちゃんが、タルトの乗ったお皿をのせたトレーを右手に掲げ、くるくると回りながら登場した。
「はいっ!今日のスペシャルスイーツ!モモちゃん特製、イチゴのタルトー!なのです!」
ぼくたちが円を三等分するように座る木目のテーブルに、あざやかな赤い色が座る。
それを目の前にしたカービィはもう、目も口も大きく開けてキラキラさせ、いまにもとびついてしまいそうだ。
「ぷにぷにちゃん」
「まーだ、なのですよ」
それを見越したモモちゃんが、にっこり笑って、右手の人差し指をそっと、カービィの口にあてる。
「わどわどちゃん、タルトを切ってくださいな」
モモちゃんがこちらを向き、ケーキナイフをぼくに渡してくる。
「あ、はいっ!」
モモちゃんから預かったナイフを持ち、ぼくは確実に公平になるように神経を使いながら、タルトを6等分にきってゆく。
紅茶の蒸されるいい匂いがする。
切り終わって目をあげると、白い陶器のポットをくゆらせるモモちゃんと、それに釘付けになっているカービィ
「うふふ」
モモちゃんは笑うと、カービィのティーカップに紅茶を注いでゆく。
はちみつのような、あまい香りが広がる。不思議と心が優しくなる匂い。
いけない。この千載一遇のチャンスを逃す訳にはいかない。
ぼくは直ちに、三人分全てのお皿に、タルトの切りはしを乗せていった。
カービィはポットから目を下げ、濃いあめ色の液体をじっとみつめている。
「いい匂いでしょう?タルトをまず一口たべて、それからゆーっくりお紅茶を飲む、これが至福の時なの!」
ぼくとモモちゃんのカップにも紅茶が注がれ、僕たちはそれぞれの席につく。
「お砂糖とミルクは?」と、モモちゃんがきいてくる。
「あ、ぼくはお砂糖をひとつ!」
「ぷにぷにちゃんは?」
「ぱゆ!」
「両方、お砂糖はふたつですね?」
「たや!」
カービィがこくこくと頷く。
すごいなモモちゃん。カービィの言葉が分かるなんて。ぼくや大王様は「だいたい」でしかわからないけど、どうやって会話してるんだろう。

「では……いっただきまーす!なのです!」
ぼく達は手を合わせ、いただきますの挨拶をする。カービィも。
「今日は、初めだけ、スペシャルな食べ方をしましょうね、ぷにぷにちゃん。」
モモちゃんがいった。

「ぽよぉ?」カービィは首をかしげる。
「一口でいくのもおいしいけどー、でもこうやって食べると、もっとおいしいの!」

「まずは一口~」
言って、モモちゃんが最も先っぽの、赤いイチゴのたっぷり乗った部分をフォークで「さくっ」と切り、フォークに刺してぱくっとほおばる。ぼくも同じように「ぱくっ」とほおばる。
イチゴをお砂糖で煮た甘さと、たっぷりのカスタードクリームがとろける感じと、さくっとしたパイから感じる香ばしい香り。
じっくりタルトを味わって、そして紅茶を一口。
いい香りと甘い匂い、両方がぼくの口の中で甘くやさしくひとつに溶けてゆく。
おいしすぎて、ぼくはつい顔がにやけて、ほっぺをおさえてしまう。
それはモモちゃんも同じみたいだった。
「ん~!」
右手にフォークを握ったまま、目を閉じてぶんぶんと顔を両方に降る。
それをみていたカービィも面白そうだと思ったのかはわからないけど、ぼくたちのマネをした。そして、
「ん~!!!」
まんまるなお顔をますますまんまるくさせて、ぶんぶんと顔を両方に降った。
一言で言うと、「満足な表情」。
で、その食べ方を気に入ったらしい。カービィは同じ食べ方を続け、モモちゃんも首をぶんぶん振りつつ、ぼくたちはゆっくりおやつを楽しんだ。
最後にはモモちゃんがカービィに自分の1切れを食べさせたり、その逆もしたり、それがぼくにもきたり……最初はお上品な感じだったのに、もうめちゃくちゃ。
でもなんか、こうしてじゃれあっていたり似たもの同士なピンクの2人を見てると、すごく楽しい。
「みんなで食べると、おいしいですね、ぷにぷにちゃん」
「ぱや!」
カービィが両手を上げて応える。
こうして、モモちゃんはカービィに、ケーキの食べ方を教えた。
すごいやモモちゃん。お勉強みたいに「教える」わけでもなく、自然とカービィにテーブルマナーと、みんなで食べることを身につけさせてしまった。
以前は、もう「食うか、食われるか」の世界。カービィが食料庫でおやつを盗み、大王様とぼくで追いかけっこする毎日だった。たまにならいいけど、毎日となると流石に疲れるし、気が気ではない。ゆっくり休みも取れず、カービィへの敵意めいたものすら出てくる始末だった。
それをモモちゃんが変えた。
今だからぼくは納得してる。モモちゃんはじつは、とてもいい家の出身だってこと。なにせ、本当のモモちゃんは、あの厳格で、気高く、みんなに憧れられている反面強く畏れられてもいる、「あの」騎士メタナイト様の妹だったんだから。
そして、その妹さんがここにいるのも。
お兄さんのメタナイト様が、あんな恐ろしい事件を起こして、それを止めさせたくて、モモちゃんはここに逃げてきていた。
モモちゃんは「ぼくはただ、つらいことから逃げ出したおくびょう者です。止めたのはぷにぷにちゃんです」というけど、
ぼくは違うと思う。メタナイツがやらかしたことに反対する強い気持ちと勇気がなければ、慣れ親しんだ家を飛び出して、ここに「モモ」という本当とは違う名前を名乗りメイドとして雇われに来なかったと思うし、たとえカービィと一緒でも、鎧を纏ってあんな巨大な戦艦に、自ら立ち向かって行かなかったと思う。
そんな勇気のある子なのに、今は、幸せそうーにニコニコとタルトをおっきな口をあけてほおばる、その顔や仕草はとてつもなく可愛い。
ぼくはなんだか、たびたびこの子を守ってあげたくなる思いが出てくる。この子の笑顔を守りたいというか、ずっと笑顔でいてほしいというか、
もう、あの時みたいに、辛くて、泣いてほしくないというか。
ぼくにそれができるかな?
いや、モモちゃんは多分ぼくより何倍も強くて、敵が来たら自分でノックアウトしそうだけど……
それとは違う、モモちゃんが無理をすることなくいられるような、そんな安心できる友達になれたらいいな、と思う。
そのためなら、ぼくの前では泣いてもいいし、時々悩んだり、沈んじゃうのも大歓迎だ。
あれ何だか矛盾してきたぞ。
思いにふけっていると、カービィとモモちゃんは既に2切れ目。あ、まずい、もたもたしてたらぼくの2切れ目がカービィにたべられちゃう!
そう思って焦ってひと皿目の残りを消化しようとすると、モモちゃんがこちらをみた。
「大丈夫ですよ。」そして、ニコリと笑う。
「ね、ぷにぷにちゃん!」
「ぱや!」
そしてフォークをもったカービィと笑顔でアイコンタクト。
この子には、かなわない。やっぱり。

Not a joke(メタさん)

星のカービィ

https://twitter.com/telunet/status/825376807289360385 メタ逆ネタ。

このツイートにインスパイアされたおはなしです。ネタ提供に感謝します。

┄┄┄┄

始めて人を憎いと思った。
そして、憎しみというのは、こんなにいとも簡単に湧いてくるものなのかと思った。
青空の下、コーヒーを出す露天のカフェで、友人達と、いつしか近くの席にいた者達も交え、たわいも無い話をしていた時だった。
住人のひとりが木の剣を抜き、言った。

 

「この戦艦ハルバードで、プププランドは制圧されるのだ!」
「それ世界一信用してはいけない言葉だから!」
彼らは笑った。
私は懐の剣を瞬間的に手に取り、がたりと立ち上がっていた。
もう少しで、抜きそうになっていた。
「…メタナイト
デデデ大王が下から私を見上げ、呟いた。

場はすぐに凍りついた。
「冗談」を言った2人も竦んで私を見ているが、そんな事など気にもならない。
彼らは知らない。
私の祖先が、どのような思いで国を動かそうとしたのか。
私も、祖先のその時の心情、全てを知る訳では無い。
しかし彼は、私利私欲の為だけに戦艦を動かしたわけではない。

書庫に隠された、彼の手記を読むまでは、私も何も知らなかった。
「あの事件」は半ば、禁忌のように扱われていたが、彼の手記が、綺麗に、丁重に保管されていたのは、きっと私たちへの「教訓」であり、「心得」でもあったのだ。
彼は危機感のない住人達に苛立っていたが、彼なりに救おうともしていた。

「救うため」に、住人を傷つけることを選択せざるを得なかった彼の苦悩。そして決断。
それを俯瞰し、笑いの種にされたこと。一族の末裔として、彼を知るものとして、私は許せなかった。
私は何も言わず、席を降りた。そして無言で立ち去った。それが精一杯の理性だった。

 

「時に直情的である」とは、妹からも、部下のひとりからも、よく言われる。衝動的に彼らを殺めずに済んだのは、ギャラクシアの重みを感じた時の冷たさと、剣を、どうあっても、一族の誇りと魂を受け継ぐ者としての矜持でもあった。

彼らには、あるいは普遍的に、「失敗」など、笑いの種にしかならないのかもしれない。

しかし、どんな事柄であっても、人の為すことには意志と、思考錯誤と苦悩、即ち、生きた証がある。

それは私の祖先が、身をもって示してくれている。
そうでなくても、たとえ私の先祖でなくても、人の人生を、過去を粗末にはしない。

私は確かに、今日というこの日に過去のあらゆることへの、自分なりの向き合い方を見出した。
それが、彼らから「学んだこと」だ。

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あーむかつく

星のカービィ

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メタスー厨へのあてつけとしてエアファック絵かいたつもりだったのに、

みえなくてコントになっちまったよ。くそっ!!!

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スザンナ・ファミリア・ハルトマンが熱狂的なカービィファンの支持を得る理由(考察)

カービィ版深夜の考察60分略むけ

 

星のカービィロボボプラネットで初登場した女性キャラクター、秘書スージーは敵カテゴリにも関わらず、その愛らしいデザインもあり、

熱狂的な多くのファン(おもに女性)を獲得しており、

ファンアートは常に耐えません。

なぜ彼女がここまで多くのユーザー(特に女性)支持されるか

それは彼女の外見的な魅力、

ロボボプラネットのストーリー上の核となる彼女自身の悲劇性の他に、

「大人の女性」と「少女」の魅力を併せ持つこと、

そしてなにより彼女の持つ「処女性」にあるかとおもいます。少女的でありながら、悲鳴には嗜虐心を唆るエロスも含むボイス、またアイスクリームを好むという幼さを含めた設定、

女性の理想的なグラマラス体型、いろいろ好きにドレスを着せやすい構造

(ファッショナブルな女性ユーザーにはたまらんですよね)

まあそれはオマケで、

なにより、生身の下肢の構造が今のところ不明で、

どこからファックすんのかわかんないんですよ!!

スージーは二次創作などで精神的にもファックできない構造になっており、

つまり、

ファックできない=手の届かない永遠の女性ということであり、

その可憐さと共にある永遠の処女性、純潔性が女性ユーザーの「憧れ」を刺激し、

共感を呼んでるんじゃないかなーと。

個人的な妄想ですが。

 

 

メリクリ〰️

星のカービィ

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メリークリスマス!

ことしはメリクリ絵を若干かいてみましたよ。

右はスージーとももメタの擬人化!

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聖者はやってくる(ももメタとメタナイツ)

星のカービィ

 

「星の杖の聖夜祭 」
歴史評論家の一説によると、この日は星の光を吸い込んだ星の戦士が「星の杖」をもって宇宙に蔓延る悪夢を打ち破り、夢を宇宙に返した日だという。
無論伝説は伝説にしか過ぎず、楽しいことが大好きなポップスターの住人にとっては多くの場合、伝説の英雄を讃え、祝うのと同時に、集まって騒ぐ為の口実である。
メタナイト軍団も例外ではなかった。
軍団で公式にそんな行事はないものの、軍団員たちはそれぞれより集まり、思い思いに一年に一度の夜を祝う。
流石に、騒ぎをあまり好まない首領のメタナイトは例年通り、静かに過ごしているが。
彼の妹、メタリアもつい先程まで、彼の部下メタナイツと共に彼らの居室でささやかなどんちゃん騒ぎに興じていたのだ。小さな水平ワドルディも交えて。今はその後の事である。
規律で宵の口も回ったところでお開きとなり、軍団の者達もほぼ寝静まったころで、メタリアは次なる作戦の準備を始めていた。
しんしんと冷える黒い闇夜の中、
赤いふわふわとした白い毛玉がついた三角帽を被り、あらかじめ用意してあった彼女の身の丈はあろうかという白い巨大な袋を担ぐ。
「モモサンタ、出動ダスな」
「はいなのです!」
メタリアは力強く頷き、不敵に笑った。むしろ、聖夜祭の本番はここからである。軍団内にいる小さな子供たちに、プレゼントを配るのだ。
親の代からここにいるものもいれば、幼いながら強い決意を持って故郷を飛び出し、あえてここにいる者もいる。あるいは始めから、親も、家もないものもいる。

きっかけは、ある日のワドルディの言葉だった。
去年のこと、メタナイツとメタリアは今年の内々などんちゃん騒ぎの準備の話をしていて、ふと、赤い帽子の「聖者」の話題になった。
「ふしぎですね。ねえ、サンタさんってほんとうにいるんでしょうか?」
「そんなの……」ふとメイスは口に出し、それからはっとしたように、からっとした口調で言い換えた。
「いるかもしれないダスなぁ!」
「そうですよね!きっといますよ!」メタリアが頷いた。
「実は、子供たちとサンタさんはいるか、いないかって話になったんです。いないって言い張る子もいれば、絶対にいる!っていう子もいて。ぼくは、どう答えたらいいかわからなかったんです。だって、誰も見たことがないから。ぼくはいると思う、って答えました。でも……」
ワドルディはそこで、言いよどんだ。
彼らのところに聖者がこなければ、聖者は「いない」のと同じなのだ……
ワドルディも彼らと同じくらいのまだ幼い子供だが、メタナイツの側に使えていたこともあって、普通の子供よりはずっと大人びて、思慮深い。そんな彼は、決して自分のことではなく、子供たちのことを案じたのだ。
(わどわどちゃん…)
メタリアは他の子供たちのように、無邪気に聖者を待つこともできない彼を思い、とても切なくなった。
メタリアは、ワドルディの両肩に手を置いて、満面の笑みで言った。
「絶対にいますって!わどわどちゃん、サンタさんは、いい子にしてる子のところには絶対にくるんですよ!だから!」
「お祭りの夜には、おっきい靴下を用意しておいて、ちゃんと、サンタさんがきてくれますように、ってお祈りしてからお休みするのですよ」
にっこりと笑うメタリアがやけに自信満々なように感じたが、彼女がそういうのなら、本当にそんな気がする。ワドルディは笑顔で答えた。
「はい!」


「ひええ、メタリア様の徴収ダス~!」
メタナイツの居室。
各人の個室と繋がる前室であり、畳敷きの居間とも言える共有スペースに、
メイスナイトが大げさにジャベリンナイトの傍に逃げてきた。
「来たか」
ジャベリンが息を呑む。その予感通り、それはやって来た。
「さあきみ達、惜しみなく出すのです。今年の、「サプライズ」へのカンパを!」
のっしのっしと大股を開き、巨大な袋を引きずったメタリアが堂々と、居室の入口に現れた。
(カンパといいながら、洗いざらいプレゼントになりそうなものを探し出し持っていく。まるで借金取りか、ガサ入れじゃないか)
ジャベリンナイトは、この後繰り広げられる惨劇、ただし、ほぼメイスナイトにとってのー
を予想し、彼に若干同情した。
軍団から子供たちにプレゼントを配るための予算など出るわけもなく、
メタリアは自分のポケットマネーの他にも有志を募り、少額づつながら子供たちのプレゼントを用意するための予算を用意していた。
一応、メタナイツと同等の幹部扱いであり、今は主に新人教育を務める職務にあるメタリアにも給与は出る。
しかしそれもメタナイツと比べるとお小遣い程度のもので、とてもじゃないがそれだけでは全ての子供たちへのプレゼントは賄えない。
そこで、軍団員にも任意で協力を求めるわけだが、筆頭幹部であるメタナイツに関してはほぼ「強制」かつ「情け容赦のない」ものであった。「普段は高いお給料を貰っているんだから、少しは協力するのです!」
無論、アックスナイトを始め、メタナイツはトライデントもジャベリンもメタリアの頼みとあれば惜しみなく協力するのだが、問題はへそくり隠しの常習犯メイスだ。彼も協力しないではないものの、居室のあちこちに大量のへそくりを隠しており、結果、彼女の「本分」と言えるものを引き出し、部屋がめちゃくちゃになる…
他の者にすればいい迷惑である。
昨年はメイスのへそくりがごっそり徴収された。メイスも今年はメタリアに見つからぬよう隠し場所を巧妙に変えていたのだが、メタリアの野生の勘と卓越したゲリラ戦の技術により、艦内のへそくりはほぼ全て探し出され、無事だったものは1割にも満たなかった。

「あああっ!メタリア様、それだけはご勘弁を~!!」
無造作にものが置かれたメイスの部屋に押し入り、積み上がったプラモデルの空箱をあけ最後の無敵キャンディを探しあてたメタリアのマントに、メイスが負いすがろうとする。
「兄上にすべてを話されるのとへそくりを失うの、どちらがいいのですか?」
「うぅ………」
メタリアに一蹴され、メイスはマントから手を離し、すごすごと引き下がった。
「ありがとう、みんな!これで今年のプレゼントはどうにかなりそうなのです!」
宝探しを終え、ほくほくとした顔で、メタリアは「協力」の収穫物を担いだ。
「我々で、お役に立てるのなら」
ジャベリンの言葉に、メタリアは満足気に、大きな瞳をぱっちりと開いてうなづいた。
「やっぱり、きみたちは、人の上に立つ人たちなのです。みんなきっと喜びます。わどわどちゃんも」
「自分たちも子供たちが喜んでくれるのなら、嬉しいです。彼らは明日の軍団を担う者たちですから」
いつも自分たちの周りであくせく働くワドルディは、メタリアにとってもメタナイツにとっても、もう自分たちの弟分のようなものだ。小さな体でいつもひたむきに仕事をこなし、休みの日でもなんだかんだで毎日働いている。
いつも一生懸命な彼には、この日ぐらいご褒美があってもいいだろう。ジャベリンはかすかに微笑した。
その側で、ショックから立ち直れないメイスが身を伏せ嘆いていた。
「やっぱり、メタリア様にはかなわないダス……いっそ、今度から支部に隠すか……」
「お前、本当に懲りないんだな…」
ジャベリンは予想通り、目も当てられないくらい物がひっくり返されなぎ倒され、めちゃめちゃになった居室を見渡した。
「全く、稼ぎを不当に隠そうとするからこういうことになるんだ。起きろ、メイス。さっさと掃除するぞ」


そして今、当日の夜である。
雪が降っていない夜だった。
メタリア達の立つバルコニーの境目からは、基地の全景と、雪に埋もれたはるか眼下のプププランドの大地が見渡せる。
結局その後もプレゼントの梱包からなにから手伝わされたメタナイツも、赤い三角帽を被り袋を担ぎ、彼女を中心として共に一列に並んでいる。
メイスナイトはへそくりをむしり取られたことも既に気にしておらず、今はメタリアと共に子供たちへのプレゼントを配る気力に満ち満ちているようである。
待つ間に気力を持て余し、ほっ、ほっ、と軽やかにステップを踏むメイスの横で、メタリアは神妙な面持ちで告げた。
「では、打ち合わせ通りに。」
「はっ」
「御意」
「了解です」
「いつでもOKダス」

「ももメタちゃんウィズメタナイツ!『聖者の行進』作戦開始ぃー!なのですっ!!」
「行くダスよ~!!」
メタリアの言葉を合図に、メタナイツが四方向に散開する。
メタリアも急降下し、真っ先に大好きな、水平ワドルディの部屋へ向かう。

軍事基地の建物には煙突がないので、普通に袋を引きずり入口から入ったメタリアは、ベッドで安らかに寝息をたてるワドルディを見て微笑んだ。
「きましたよ、わどわどちゃん。『ももサンタ』さんが」
そして彼を起こさないよう慎重にベッドに寄り、オレンジ色の大きな靴下にそっと彼の帽子の色でラッピングされた包みを入れる。
「おやすみ、わどわどちゃん。明日を楽しみに」
一件目を終え、次の場所へと向かうべくメタリアはそっと部屋を出た。

アックスナイトがプレゼントを靴下に入れている最中に持ち主が目を覚ましてしまい、闇に浮かび上がる骸骨マスクに盛大に泣かれてしまう、などのハプニングはあったものの、
翌朝の基地は子供たちの嬌声でにぎやかであった。
夜明けに眠り、昼過ぎに起きたメタリアにも「聖者」が来たようだが、それが誰なのかは、知る由もない。

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